江戸時代、幕末間近の天保期。貧乏旗本・勝家の女房・お信のぶは、毎日お金の苦労をしながらも、無邪気な笑顔も絶やさない。身分にとらわれず、人に分け隔てがなく、度胸の良さも満点だ 夫は、勝かつ 小吉こきち。生来の無鉄砲。腕はめっぽう強く、頼まれたら嫌とは言えない。 お信は、そんな小吉が愛いとおしくてたまらない。お信の明るさとのんきさ、知恵や機転が、トラブル続きの小吉を支える。そして両親を冷静に見守るのが、跡取り息子の麟太郎りんたろう。利発で聡明。母から身分を超えた博愛を、父から義侠心ぎきょうしんをもらい受け、やがて「勝 海舟」として江戸の人々を救うことに…。